コースガイド
▲有名な「Z坂」。海岸線を走っていると、こんな感じで見えてくる

コースはこの4つ!

島を時計回りで一周する、いちばんの人気コース。
チャレンジするならこの210㎞で。
コース紹介ゆっくり回るもよし、自己の限界に挑戦するもよし。ロングライドの醍醐味はここにある!
島の北側、大佐渡を一周するコース。
大野亀などの観光ポイントやエイドステーションでゆっくりできるのが魅力。210㎞はまだちょっと……という人、まずはこのコースから。
コース紹介ほかのコースと同じ佐和田をスタートするが、ゴールはフェリーが発着する両津BS(弁当ステーション)。
ゴールしてすぐにフェリーに乗れるため、イベント当日に帰る人向け!
ファミリーにも向いた観光コース。
最初のASである相川ASに自転車を預け、バスに乗って佐渡金山等の観光に向かう。
その後はまた相川ASからスタート地の佐和田に折り返す。

コース高低表


▼地図をクリックすると拡大します。

コースマップ
■チャレンジこそがロングライドの原点!

ロングライドは本当に面白い!と実感している岩田(サイクルスポーツ誌・編集長)です。取材そっちのけで、あちこちのロングライドイベントに出没しておりますが、そのなかでも佐渡は1、2を争うほど好きなイベント。

その魅力はもちろん佐渡の大自然と、地元の人々の温かいもてなし……なのだが、じつはそれだけじゃないんです。

佐渡のコースの特徴は、信号が少ないこと。そのためロングライドイベントでありがちな、「信号で大渋滞」ということがほとんどない。だからストレスのない走りを楽しむことができる。

そしてグループでまとまって走る必要がないのも特徴。よく、10~20人程度のグループで集団走行するイベントがあるが、グループを先導するリーダーのペースに合わせなくてはならず、わずらわしいこともある。その点、佐渡では自分のペースで走り、エイドステーションを飛ばしたり、好きなところで止まって写真を撮ったりもできるのだ。

で、この2つの条件があいまって、走りの自由度が上がることにより、手軽に自身の限界に挑めるのが、俺たちにとっては最大のポイントかも。

130㎞から210㎞にステップアップするもよし、制限時間内での210㎞完走を目指すもよし、そして210㎞コースで自分の設定したタイムでの完走を目指すもよし。参加者それぞれのレベルで、「自分に挑戦!」できるのだ。

岩田記者単なる観光ロングライドとは一線を画す、さまざまなチャレンジを可能とする佐渡ロングライド。チャレンジこそがロングライドの原点だ、と再認識させてくれるイベントだ。

岩田編集長のランダムアドバイス

過去3回参加の岩田編集長が知っている範囲内で、これから参加する人たちへの疑問にお答えします。
岩田敦雄[49歳 181cm 63kg]
サイクルスポーツ誌・編集長。
佐渡ロングライド9時間切りに向けてのトレーニングから
ついに大阪→東京550kmのロングランを慣行!
[その模様はYouTubeで絶賛公開中!]

スタート順はどうやって決まる?

スタート順はどうやって決まる?コース別は大前提ですが、あとは先着順です。ゼッケン順ではありません。朝早く起きて集合場所(スタート地点からちょっと離れている)に行った人から、前の方に並べます。
ちなみに昨年、最前列に並んだ一般参加者は、受付開始の朝4時から並んだそうだ。

▲少し離れた場所にいったん集合。その後スタート地点までぞろぞろ歩いて移動

自転車はどうやって運ぶ?

自転車はどうやって運ぶ?輪行です(笑)。
自分たちのクルマで佐渡入りする場合を除いて、基本的には自分で持って行きます。土曜日早朝の東京駅には、輪行袋担いだ「佐渡野郎」がわんさか。
JR新潟駅でいったん組み立ててフェリーターミナルまで走る、またはタクシーでターミナルまで、というパターン。フェリーで港に着いたあと、そこで組み立てて宿まで走る派と、専用トラックでスタート地点まで運んでもらう派とに分かれます。
あと、宅配便で送るのもラク。会場近くに専用のデポがあり、そこで自転車を組み立てる。空になった段ボール箱やケースは、預かってもらえます。

▲こんな参加者がいっぱい。ジャージにレーサーシューズの人もいて驚く(笑)

1人で参加なんだけど、仲間はできる?

1人で参加なんだけど仲間はできる?1人で参加している人は意外に多い。行きの電車やフェリー、スタート待ちの時間など、積極的にまわりに声をかけて仲間を作ろう。途中、トレインを組んだ人とはエイドステーションなどで何度も会うはず。
「さっきの坂、キツかったですねえ」「この先はどうなっているんですか?」などなど、ひと声かけるだけで会話につながるのが自転車乗りってもん。岩田も基本的に1人参加。でもこのイベントでたくさん仲間を作りました。

▲昨年、途中で一緒になった参加者と、ゴール後に「お疲れ様でした!」の固い握手

効率よく走るにはドラフティング?

効率よく走るにはドラフティング?風の抵抗を避けるため、前走者に接近して走るドラフティング。速い参加者は、みんなこのドラフティングで先頭交代しながら走っている。でもそんなに速くない参加者は、とりあえずペースの合う人について行く、という走り方。それでいいんだと思います。
また、慣れないうちに前走者に接近するのは危険。1mから2mの間隔を保って走るようにしよう。テクニックのない人につくのも怖い。コツは自分よりも速そうな(服装などで判断!)人について行くことです。

▲ペースの合う人を見つけ、自分のスピードに合わせてトレインを乗り換えていく

最大の難所はZ坂?

最大の難所はZ坂? 違います(笑)。
佐渡には5大坂と呼ばれる急勾配の難所がある。順にZ坂、大野亀坂、15%坂、素浜坂、そして国道坂だ。このなかで最もキツいのは、ズバリ15%坂。
疲れがたまったコースの後半に待ち構えるこの坂は、その名のとおり最大勾配15%! かなりの健脚でさえ、ここでは足を着きたくなるという激坂だ。
集落を抜けて細い道を右折すると急に現れるので、心の準備もできない。前後に参加者がいないのを確認して蛇行でクリアすべし!
左折を指示するボランティアの姿が見えたら頂上です。

みんなでゴールしたい! どうすればいい?

みんなでゴールしたい! どうすればいい?ペースの違う人たちで一緒に参加した場合でも同時にゴールしたい。そんなときは当然、ゴールの手前で集合!です(笑)。
佐渡の場合、その気になれば210㎞コースと130㎞コースの参加者で一緒にゴールすることもできる。
最後のストレート手前の土手のあたりや、ガソリンスタンド付近で仲間を待つ姿を、毎回見かけます。そしてゴールのときは後ろから来るその他の参加者とカブらないように注意。
走者のいない瞬間を見計らって感動のゴールを演出!

完走したら何がもらえる?

完走したら何がもらえる?たった1枚の完走証。でもこれ欲しさに、全国の自転車乗りが佐渡を目指すのだ。「でかしました」(佐渡の方言で「よくやった!」の意味)と書かれたこの完走証が、フィニッシャーの誇り。
岩田も完走した2回分の完走証を大切にしています。デザインは毎年変わります。

イベント当日に帰る裏ワザ

両津港19時30分発新潟行きのカーフェリーは、イベント当日に帰ろうとする参加者で、例年大混雑。予約してあってもすごい混雑で、船室はぎゅうぎゅう詰めなんだそうだ。
そこで賢いクルマ利用の参加者は、もうひとつの佐渡の玄関である、小木港20時発直江津行きのカーフェリーを狙うべし。これだと30分遅れるだけで佐渡を後にできるし、クルマなら直江津から北陸自動車道で関越自動車道の長岡ジャンクションまで、新潟から長岡までと大して変わらない時間で移動できる。
首都圏からクルマ利用で佐渡に入り、イベント後その夜のうちに帰宅を目指すなら、断然こちらがスムーズでお薦めです。

PRESENTED by CYCLESPORTS

※このページは自転車専門誌
サイクルスポーツの協力を得て
同誌2011年2月号の記事をベースに制作しました
サイクルスポーツ2月号