2012スポニチ佐渡ロングライド210
開催日:2012年5月20日(日)
募集期間:2012年1月20日(金)~3月30日(金)

▲Z坂を上れば、ごほうびと言わんばかりの絶景が広がる
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Aコース:210km 佐渡を一周する
チャレンジコース


海岸線を時計回りで一周する絶景の連続をたん能するコース。距離が長いだけでなくアップダウンが多いチャレンジングなコース。今年からこのコースに参加するためには、過去5年以内の100km以上のサイクリングイベント完走実績の申告が必要。今年のスタート時間は5時30分に変更。制限時刻は18時。
Bコース:130km 絶景&Z坂のある
島の北側をぐるり一周


島の北側、大佐渡を一周するコース。リアス式海岸の尖閣湾、巨岩の大野亀といった観光ポイントや、眺望抜群の断崖を上る激坂”Z坂”を体験できるのが魅力。210kmはまだちょっとという人は、このコースに参加することをオススメします。制限時刻は16時。
Cコース:100km 大会当日のうちに
帰る人に最適!


ほかのコースと同様に佐和田をスタートし、島の北側を走ったあと新潟航路のフェリーが発着する両津弁当ステーションがフィニッシュ地点。イベント後すぐにフェリーに乗れるので、確実にイベント当日に帰宅したい人向け。制限時刻は13時30分。
Dコース:40km 島のグルメを盛り込んだ 初心者向けコース

ファミリーでものんびり楽しめる観光コース。最初のエイドステーションである相川ASに自転車を預け、バスに乗って佐渡金山などの観光に向かう。その後は相川ASを折り返してスタート地点の佐和田にフィニッシュする。制限時刻は14時。

Aコースに変更あり!

■Aコース応募に変更点!
これまでは誰でもエントリーすることができたAコースだが、今年からAコースにエントリーするためには、過去5年以内に佐渡ロングライドのA~Cコース、または、その他のサイクリングイベントで100km以上の完走実績の申告が必要になる。

■Aコースは完走目安時間でゼッケンを色分け
Aコースはエントリー時に3段階から選択。
(1)完走目安時間7~8時間
(2)同9~ 10時間
(3)同11 ~ 12時間
この3つによってゼッケンの色分けが行なわれ、(1)から順にスタートする。佐渡ロングライドはレースではなくサイクリングイベントなので、トレインを組んでの並走は厳禁! 安全とスムーズな運営のための変更なので、参加者はルール厳守を!
サイクルスポーツ編集部が日本中のサイクリストが発信しているツイッターのなかで「佐渡ロングライド」をキーワー ドに検索したツイートをリアルタイムで紹介します。
※佐渡ロングライド210の公式ツイッターではありません。
コースマップ
▲コースマップ
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スタート前、振り返るとどこまでも続いているかのような長蛇の列。普段目にしない光景が印象的で、緊張感はいやがおうにも高まった。完走できるかな?

佐渡ロングライドは今年で7回目を迎える。参加者は約3000人。全国各地から、そして海外からもやってくるという日本最大規模のロングライドイベントだ。

コースは距離別に4つ。Aコースは210km。Bコースは130km、Cコースは100km、そして、Dコースは40km。走力レベルに応じて用意されているが、最も人気があるのは、佐渡島を一周するAコース。その魅力は、2つの非日常を体験できること。1つは佐渡島の大自然。コースのほとんどがオーシャンビューで、波の音、風が運ぶ潮の香りが心をいやしてくれる。海からそそり立つ一枚岩、大野亀、うっそうとした緑の原生林、北極圏のような荒野……さまざまな風景を走りながらたん能できる。

そしてもう1つは、距離へのチャレンジ。風や気温、ときには雨などの自然条件をクリアしなければ完走はない! 自転車乗りとしての総合力が試されるのである。

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コースは全体的にアップダウン、ワインディングの連続で変化に富んでおり、飽きることがない。激坂も待ち受けている。標高差は最大でも140mだが、どれも海岸から一気に上り、勾配がきつい。175km過ぎに連続して立ちはだかる坂を越えることができれば、完走は目前。「○○さんお帰り~」というMCの暖かい声援が迎えてくれる。ほかのイベントでは味わえない感動のフィニッシュだ。

自転車宅配サービス、島内シャトルバス、バスツアーとJRの臨時列車など参加しやすいシステムが構築されている。定員はAから距離の長いコース順に埋まる。早めのエントリーをお忘れなく!

Q.大会の会場まではどうやって行ったらいいの?

A.佐渡へは佐渡汽船による航路を使って渡ります。ジェットフォイルとフェリーが運航する新潟-両津航路、フェリーが運航する直江津-小木航路、高速船が運航する寺泊-赤泊航路の3つです。フェリーは完成車状態で自転車を運べますが、ジェットフォイルと高速船は自転車を輪行袋に収納しなければ運べません。両津港から会場までは14kmほどなので自走でも行けますが、自転車輸送トラックとシャトルバスの利用(予約制)もできます。宅配サービスを利用すれば現地で受け取りが可能なので、自転車を自分で運ばずにすみます。首都圏発のバスツアーも催行されます。

Q.コースの難所はどこにある?いちばんツラいのはどこですか?

A.有名なZ坂は最大勾配が11%あるので、なかなか走り応えがあります。いちばんツラい坂は、Aコースの175km過ぎ、素浜エイドステーションの手前にある、右写真の通称15%坂です(編集部全員一致で!)。コンパクトドライブ仕様にするなど軽いギヤを用意して、マイペースで上るのがベスト。はじき野ASから両津BS間の海岸線で強い向かい風が吹くと、ここも難所となります。

Q.長距離を走ったことがないのですが、私でも走れるのでしょうか?

A.長距離の走行経験がない場合は、事前にある程度の距離を走れる自信をつけておくことをオススメします。たとえば100kmならまず50kmを走り、少しずつ距離を伸ばしていきます。「これくらいで補給しよう、これくらいで休憩しよう」という判断ができるようになれば、距離に対する不安が消えて100km完走も難しくありません。

Q.佐渡ロングライド初参加です。何を持って行けばいいのですか?

A.5月なので平均気温は15℃ほど。昨年はスタート時に薄手のウインドブレーカー、そして半ソデ&ショーツ+アーム&レッグカバーがあれば快適に走れました。過去には、雨が降ってリタイアする人が続出した年も。雨具と防寒具を現地まで持っていき、当日の天候によって何を携行するか判断するのがいいでしょう。ちなみに、コース上には20カ所以上のトンネルがあります。安全に走るためにはヘッド&テールライトの装着は必須です。

Q.初めての土地で210km、ひとりで参加なのでどう走っていいか不安です。

A.自分が無理なく走れるペースと同じくらいの速度で走っている人を見つけて、話しかけて仲間になりましょう。仲間ができれば先頭交代をして風の抵抗を減らすことができ、体力を温存できます。ただし走行中、話に夢中になりすぎて並走してしまうのはNG。また、Aコースへのエントリーには、過去5年以内の100km以上の大会完走実績の申告が必要なのでご注意を!

Q.手ぶらで現地入りしたい! 自転車を送ることはできますか?

A.スタート&フィニッシュ地点近くに専用のデポがあり、そこで自転車を受け取って組み立てることができます。空になった段ボール箱やケースはここで預かってもらえます。イベント終了後には会場から自転車を発送することもできます。輪行がイヤ! という人にはぜひ利用を。

●チームや仲間と参加した人は一緒にフィニッシュして、感動を分かち合う姿が何回も見られた

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●前日の佐和田はブーステントが並ぶ。ウエア類など、ここで購入可能なものもある。無料のメカニックやストレッチサービスもある

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●有名なZ坂はコースの55km過ぎに現われる。走れるのか? 岩に刻まれた「Z」の道に気合いがみなぎる!

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●カンゾウの群生地として知られる大野亀一帯。緑の草原にガードレールのない一本道が通る

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「絶対完走!」を目指すライダーに向けて、編集部オススメの装備&仕様をお伝えしよう。
なおトンネルの多い佐渡のコースでは事故防止のため[前後のライト]は必要なのでお忘れなく!

●バイク仕様編

[ギヤ比]
ロングライドを楽に走るための基礎”軽いギヤでくるくる回す”こと。脚への負荷を低くする=筋肉の疲労の軽減につながるからだ。もちろん上り坂でも無理は禁物(210kmコースでは勾配が10%を超える坂は4つある)。
坂によってはいちばん軽いギヤでも重いと感じることのある人は、クランクセットをコンパクトドライブ(インナー34T)に、リヤのローギヤを28Tなどに交換するといいだろう。

フロントのインナーギヤ×リヤのローギヤ  
フロントのインナー リヤのロー ギヤ比
39T 25T 1.56
39T 28T 1.39
34T 25T 1.36
34T 28T
1.21

[タイヤ]
タイヤは快適性を大きく左右するパーツ。サーキットレースに参加する場合は、21~23Cなどの細いタイヤがいいが、ロングライドの場合25Cなどの太めのタイヤがオススメだ。佐渡ロングライドで走る道は普段クルマが走る一般道。舗装が荒れたところもあるので、必要なのは空気容量の大きさと高い快適性。軽さよりもパンクのトラブルを避けるために耐パンク性の高いタイヤがいい。

[バーテープ]
ロングライドを走ったあとに「手が痛い!」という人は多い。そのストレスを軽減するには、クッション性の高いバーテープがいい。バーテープにはいろいろな素材のものがあるが、商品を店頭で押してみてクッション性の高いものを選ぼう。クッション性だけでは満足できない場合は、振動を吸収するバージェルをバーテープの下に取り付けたり、パッドの付いたグローブを使用する方法も。

●当日の持ち物編

[雨具&防寒具]
佐渡は天候が変わりやすい。完走できるかどうかの大きな要因の1つが体温調整。5月の佐渡の平均気温は16℃ほどと快適だが、雨で濡れてしまうと体温を維持するために体力を使ってしまうので雨具は必携。また、晴天でもスタート時の早朝6時ころは気温が低いので、ウインドブレーカーは用意しておきたい。走行中の体温変化に合わせて着脱することで、ムダな体力の消耗を抑えることができる。当日の天候によってどちらを携行するか判断しよう。

[アイウエア]
目を保護することも体力温存のために重要な要素。風や紫外線から目を保護することで疲労は軽減できる。210kmのコース上には、20カ所以上のトンネルがあるので、明るさの変化に対応するためにもレンズカラーは薄いイエローやピンク、クリアなどがオススメだ。

[ボトル&補給食]
210kmのコースには6カ所のエイドステーション、1カ所の弁当ステーションがあるが、その間に店がなく補給ができないこともある。ハンガーノック状態にならないようにボトル2本、補給食は携行しよう。

[携帯工具&パンク修理キット]
パンクなどのトラブルが起こったときに自力で対処できるかどうかは完走を左右するポイント。自分で修理できる技術を身につけておきたい。修理キットや工具はコンパクトで、作業がしやすいものを用意し、修理練習を事前に行なっておくこと。

エネルギー系のジェル
〈岩田〉

目標タイムを設定したため、エイドステーションを飛ばすこともあった。そんなとき、小さめのエナジージェルをジャージのポケットに忍ばせておくと走りながらエネルギー補給できて安心だ。ゴミは捨てないようにね!

★完走のために気をつけたこと
脚つりの予防に薬という手も! いつもZ坂で脚がつってしまうので、走る前に「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」という漢方薬を飲んだ。脚のけいれんを防いでくれるのだが、これが効く(俺には)。長丁場なので途中でも服用。脚はつらなかった!

ローが28Tのスプロケット
〈岩崎〉

普段はあまり長距離を走らないので、フロントに53×39T
を使用。スプロケットのローは25T仕様だったが、距離と坂
の多さからスプロケットを28Tに変更。これが正解だった。後半の最大勾配15%の坂は25Tでは上れなかっただろう。

★完走のために気をつけたこと
気をつけてほしいこと!は、前日の睡眠時間をしっかりと取ること。当日80kmほど走ったところで急に疲労感が大きくなっていった。補給はしっかりしていたし、ペースもいつもどおりだったのになぜ? って思ったけど、原因は睡眠時間不足だと思う。

防水性の高いレインジャケット
〈栗山〉

佐渡は天候に応じてかなり装備が変わる。晴天時は夏用ウエア+アームカバー程度で十分。雨天時は降り具合に応じて、ウインドブレーカーか本格的な雨具か、どちらかを選ぶ必要がある。僕のときはどしゃぶりだった(泣)。

★完走のために気をつけたこと
朝から雨だったので、体を冷やさないようにレッグウォーマーも使用。100km地点の両津弁当ステーションまではできるだけ休憩時間を短くして、1時間以上のアドバンテージを持って後半に臨もう。制限時間に追われて走るのは本当につらい……。

サイクルスポーツ2月号 サイクルスポーツ3月号
※このページは自転車専門誌サイクルスポーツの協力を得て
同誌2012年2月号および3月号の記事をベースに制作しました
サイクルスポーツ公式サイト:CYCLESPORTS.jp
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